行政についての訴訟判決

行政についての訴訟判決

  • ◆S50. 5. 8 静岡地裁 昭和48(行ウ)2 判定取消請求事件(3)◇

 

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これを配布したという事実を審理の対象とした。しかし右二つの事実は処分事由説明書に記載されている事実と基本的事実関係の同一性は認められないから、密接不可分な関係にあるとはいえない。
即ち、被告の判断にはくいちがいがあり違法である。
(二) 原告は昭和四四年一〇月二一日(以下一〇・二一反戦デーという。)、東京都において逮捕され勾留されたことはあるが不起訴となつて釈放されているにすぎない。しかるに被告は、原告は前記国際反戦行動(以下一〇・二一反戦行動という。)に参加・行動したことを誇示していると考えられると独断し、更に原告が一〇・二一反戦デーにおいて行なつた行動はその反社会性は極めて高いものであると判断している。しかし被告は右判断の前提として原告がいかなる場所においていかなる行動をなしたかという点について

何ら具体的な事実を認定しているわけでもなく、またかかる事実を認定しうる証拠を集めているわけでもない。
例えば、被告は原告が「獄中雑感」なるガリ版を切つているのを定時制主事がかいま見たというあいまいな事実を認定しているにすぎないのに、被告の判断として原告が「獄中雑感」を書いたことについて、本件懲戒処分の参考資料にしたとしても特に不当であるとは思われない、としているが如きである。
また被告は、校長や県教委職員が警視庁・検察庁などの捜査機関と接触調査したところに基いて、原告の逮捕時の状況を認定しそれに基いて被告の判断を示している

が(右認定の事実のうち被告の判断に示されていないものもあり、また認定されていない具体的事実が被告の判断に示されているものもある)、捜査機関からの報告は典型的な伝聞であるのみならず、捜査機関の職務上公表しえないものであるから、被告の判断の前提となる事実認定の資料となしえないものであるしかも、右報告内容は原告の属していた集団の行動につき相互にくいちがいがあり、また被告の認定した事実とも重大なくいちがいがある。
つまり被告は原告の享受する思想・信条の自由、言論・表現の自由を否定し、原告に対する予断と偏見と悪意にみちた判断をなしているも

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