行政についての訴訟判決

行政についての訴訟判決

  • ◆S50. 5. 8 静岡地裁 昭和48(行ウ)2 判定取消請求事件(4)◇

 

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のであつて、右判断は被告に要請される公正・民主的・高潔・識見等にもとるもので違法である。
(二) 被告は一〇・二一反戦行動を反民主的かつ反社会性をもつ違法・不当な行為であると断定している。しかし右反戦行動は全国的に一〇〇万人にのぼる大規模な集会とデモが組織されたものであり、この行動のなかで一部の者に違法行為があつたことをもつて右反戦行動自体が反民主的であり反社会的であるということはできない。被告は、原告個人の具体的行動が何も明らかにされていないにも拘らず、原告が高度の反社会性をもつた右反戦行動のデモに参加したとして原告に対する懲戒処分を承認しているのであつて、被告の判断はその前提において、取消しを免れない。
(四) 地公法第二八条第二項は、公務員が刑事事件に関し起訴された場合は当然公務員を休職するこ

とができると規定している。右規定の趣旨からすれば、有罪判決の確定によらずして懲戒処分をなすには、その行為が客観的かつ明白な場合でなければならない。原告は前述のとおり起訴されずに釈放されており、県教委は原告の行為を客観的かつ明白に認定しうる資料は何ら提出していない。とすれば、原告については休職処分にすらなしえない場合であるのに、被告が本件において懲戒免職処分をなしうるとする何らの理由を示していないことは、同法第二七条第一項の公正の原則に反するものである。
(五) 県教委は昭和四七年一月三一日、静岡県立C高校教諭Aに対し、同人が昭和

四六年一一月一九日東京都千代田区<以下略>で行なわれた沖縄返還批准阻止集会に参加し、その集団と警察隊が衝突し混乱した渦中で行動し、逮捕され、新聞等で大きく報道された、などの理由で停職六ヵ月の懲戒処分をなした。右Aに対する懲戒処分事由と原告に対するそれとは、量において前者が多く、質において異ならないのに、右Aに対する懲戒処分よりも過酷な原告に対する懲戒免職処分を承認した被告の本件判定は、憲法第一四条第一項、地公法第一三条(平等取扱の原則)の解釈適用を誤つた違法がある。
5 よつて原告は被告に対し本件判定の取消しを求めるため本訴に及

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