行政についての訴訟判決

行政についての訴訟判決

  • ◆S50. 5. 8 静岡地裁 昭和48(行ウ)2 判定取消請求事件(5)◇

 

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んだ。
二 請求原因に対する認否
1 第1項のうち、原告が本件懲戒免職処分を受けるまで原告主張の職にあつたことは認める。
2 第2、第3項はいずれも認める。
3 第4項以下は争う。
三 被告の主張
行政事件訴訟法(以下行訴法という。)第一〇条第二項によると、処分の取消しの訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えとを提起することができる場合には、原処分の違法は原処分の取消しの訴えにおいてのみ主張することができるとされ、原処分を正当として審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えにおいては裁決に固有の違法のみを主張すべきであつて、原処分の違法を理由として裁決の取消しを求めることはできないものとされている。地公法第五〇条第三項によれば、人事委員会等のなす判定の内容は、

原処分の承認・修正または取消しの三種類に限定されており、審査請求の棄却の裁決を含んで本件の如き原処分承認の主文を用いる実務上の慣行がある。原処分承認の裁決といえども、結局原処分を正当とした結論においては変るところがないのであるから、棄却の裁決の場合と同様に解すべきである。
原告が請求原因第4項において裁決固有の違法として掲げる事由のうち、(二)の点は県教委のなした処分理由の存否の問題として、(一)の点は右に関連する本件審査請求手続における審理の対象の問題として、(三)ないし(五)の点は地公法第三三条、第二九条の解釈並びに原告の行

動の評価、処分基準の問題として、いずれも審査請求の段階で、原告より原処分の違法事由として主張されていた事項である。原告はこれらを本訴において、本件裁決の実体的判断に関する違法の問題に引き直し、表現をかえて主張しているにすぎない。
先に述べたとおり、裁決取消しの訴えにおいては、裁決手続上の瑕疵その他裁決固有の違法のみを主張しうるのであつて、原処分を維持・承認した裁決の実体的判断に関する違法を主張することは許されないというべきである。そうすると、原告の本訴請求は裁決の手続上の瑕疵その他裁決固有の違法について何ら主張するところがないの

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