行政についての訴訟判決

行政についての訴訟判決

  • ◆S50. 5. 9 長崎地裁 昭和46(行ウ)3 損害賠償請求事件(22)◇

 

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ものと目し得ないことは、明らかなところであつて、それが何らかの方法で外部に表示されるか、少なくとも、外部的に認識され得る表象を具える必要があることは、いうなまたない(この場合、常勤及び非常勤の国家公務員が書面でなした辞職申出を承認するにつき、当該公務員にその旨の通知書を交付すべき旨を定めた人事院規則八−一二(職員の任免)第七五条第一〇号の規定が想起されるべきである。なお、昭和三一年九男一〇日文初地第四一一号「地方教育行政組織及び運営に関する法律等の全面施行について。」なる初等中等教育局長通達(別添の「地方教育行政の組織及び運営に関する法律の解釈及び運用に関する質疑応答集」を含む。)によれば、地方教育行政の実務運営上においても、地方公共団体の長は、地方教育行政組織法第一〇条の同意を与えるにつき、当該辞職の申出をし

た委員に対し、同意を与える旨の通知を行うのが適当である、とされているもののようである。)。そして、かような観点に立脚して考察すると、前叙認定した諸事実のうち、諌早市長が、前記一八日、原告の提出した辞職願を原告以外の教育委員全員の供覧に付し、かつ、即日、D教育長と原告辞任後の後任人事の取扱いについて協議したうえ、諌早市議会議長に右辞職願の提出及び右協議の結果をそれぞれ報告したことは、いずれも、同意を与えるべき原告自身に対して行われたものでないから、それ自体同意の効果を生ずるものでないことはもちろん、およそ、教育委員から辞職申出があつた場

合、それに伴なう教育行政の渋滞ないし空白を避けるための配慮を廻らし、かつ、同意を与えるかどうかを決定すべきに、地方公共団体の長の当然の職責に属するから、諌早市長が右一八日に右認定のような協議及び報告をしたからといつて、それ以前に原告の辞職申出に対する同意が行われたものと推認するのは、いささか早計にすぎる。しかるに、原告が前記一五日に辞職を申出た際には、諌早市長においてこれに同意を与えるまでに至つていないことは、前叙認定したところからすでに明らかであるから、結局、問題となるのは、諌早市長が前記一七日原告から辞職願を受理したことと、翌一八

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