行政についての訴訟判決

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  • ◆S50. 5. 9 大阪地裁 昭和48(行ウ)60 青色申告承認取消処分の取消等請求事件(8)◇

 

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明文化し、この類型のいずれかに該当するときでなければ承認取消処分が許されないものとしているのであり、その取消しについては厳しいチエツクを加えているのである(法人税法一二七条一項)。
このように、法は取消理由を類型化し、取消を制限的に規定しているのであるから、承認取消処分の理由附記の程度としては、どの条項号(取消理由)で取り消されたのかを明示しさえすれば、税務官庁の恣意は十分に抑制されることになり、また、納税者に対して不服申立のための便宜もつくされているものといえるのであつて、一般的に不利益処分に関し、理由附記を要求する法の趣旨にも充分合致しているのである。
以上のように、法人税法一二七条二項の立法趣旨は取消処分を制限し、そして取消理由を類型化している建前を前提として、理由附記の程度としては該当条項の

みで足りることをまさに明定しているものである。そして、このような解釈こそ、前に述べた文理解釈にも、また、立法の経過にもきわめてよく合致するものといえよう。
(4) 青色申告の承認を取消すことができる場合のうち、法人税法一二七条一項一号(以下一号という。)は、同法一二六条一項(以下法一二六条一項という。)にかかる帳簿書類の「備付け違反」「記録違反」を取消要件としており、これらの取消要件は帳簿書類の内容の適否等の実質面を問題とするのではなく、その形式面のみをとらえて取消要件としており、そのいずれかに該当すれば青色申告の承認を取消すこ

とができるのである。
原告は被告より青色申告の承認を受けていたのであるから法一二六条一項に規定する帳簿書類を備付け、記録し、保存する義務があるのは当然のことであるのにかかわらず、現金売上げに関する記帳の正当性を裏付ける唯一の証ひよう書類である現金売上げに関する売上伝票および現金売レジー記録紙を原告の一方的都合により廃棄し保存しておらず、また法人税法施行規則別表二〇の(十一)に定める青色申告法人の帳簿の記載事項に関する被告の承認を受けることなく、係争事業年度の売上の記載につき日々の現金売上の総額のみを記載していたものである。ところ

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