行政についての訴訟判決

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  • ◆S50. 5. 9 大阪地裁 昭和48(行ウ)60 青色申告承認取消処分の取消等請求事件(14)◇

 

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原告の喫茶店Cの様に本社を離れた現金販売を行なう店舗の場合、実は税務上の問題よりも前に、本社としてはどの様にして売上を正確かつ速やかに把握し、売上金について従業員の着服その他による間違いのないように本社に納金させるかが、経営上不可欠の課題なのであつて、売上と現金の管理のためにも最大の努力を払つており、喫茶伝票とレジ記録紙はそのための手段の一つに過ぎない。
喫茶「花の場合、喫茶伝票と売掛ノートに基づき即日売上集計日報表に五三品目に及ぶメニユーの個々についてそれぞれ売上げの個数と現金売り、掛売り別の金額を記載し、各合計金額を算出記載して終業整理後直ちに神戸銀行三宮支店の原告口座に入金し入金副票を右売上集計日報表に添付して共に、本社に送付させる。もとより右集計に際してレジ記録紙による当日売上金額と日報表

現金売上金額とをチエツクしているが、更に必要に応じて本社は入金副票と銀行勘定帳を照合し、喫茶店Cに保管中の喫茶伝票と日報票を照合している。
このようにして売上の現金の管理を行なつているので、実は前記売上集計日報表こそもつとも信頼できるところの、現金売上げに関する記帳の正当性を裏付ける証ひよう書類なのである。
3 本件取消処分は、被告において権限を濫用したものであり、裁量権の範囲を逸脱した違法がある。
原告に、前記の通り喫茶店Cの四一年九月期分喫茶伝票とレジ記録紙を昭和四五年頃まで整理保存していたのであるが、被告は原告

の四〇年及び四一年九月期分の法人税に関し、昭和四二年一月末頃調査を行ないその結果に基づき、同年二月二四日付をもつて更正処分をした。被告は、原告に対する調査を、二年毎に二年分を、決算終了の翌年一月末か二月の初めに行なうのを例とし、これに備えて原告は保存義務のない喫茶伝票およびレジ記録紙を嵩張るのを我慢して書庫に整理格納し被告の調査の便宜に供していたのであるから、被告は定期的な調査に際しこれらを調べたか調べ得たのであり、その保存が問題になつたことは一度もない。
しかも、喫茶店Cの原告の営業に占める比重は前述したとおり極めて小さいので

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