行政についての訴訟判決

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  • ◆S50. 5. 9 大阪地裁 昭和48(行ウ)60 青色申告承認取消処分の取消等請求事件(15)◇

 

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あつて、仮に喫茶伝票等の保存義務が五年であるとしても、調査済みである僅かの書類が廃棄されたことにかこつけて、青色申告の承認を取消す如きは、被処分者に与える影響の重大性を考えれば裁量を誤つた違法があること明白である。
(証拠)(省略)
○ 理由
一 請求原因1ないし3の事実(原告の業態、本件青色申告承認の取消処分、本件各更正処分、重加算税賦課処分および異議、・審査、裁決の経緯等)、本件取消処分の通知書に「取消処分の基因となつた事実」として、「所得計算上収入に計上すべきものを除外し、仮装名義で銀行に預金をし所得を過少に申告している。なお、売上、仕入に関する記録等の保存ならびに記帳が不備であることは、法人税法第一二七条第一項第一号および第二号(第三号の誤記と認める)に該当します」とのみ記載しているこ

と、および、本件各更正処分に更正の理由が記載されていないことは当事者間に争いがない。
二 本件取消処分の適否
1 法人税法一二七条一項は、青色申告書提出承認(以下単に承認という)の取消事由を同項一号ないし四号に掲げる事項に限定し、同条二項において、右承認の取消をする場合にはその旨を当該法人に通知し、その通知書面には取消の基因となつた事実が一項各号のいずれに該当するかを附記しなければならないと規定されている。
同法が承認の取消通知書に右のような附記を命じた趣旨目的は、承認の取消が承認を得た法人について認められている種々

の特典、すなわち、前五事業年度内の欠損金額の繰越し、推計課税の禁止、更正理由の要附記等の特典を剥奪する不利益処分であることこかんがみ、取消事由の有無について処分庁が慎重かつ公正妥当な判断を行なうべきことを担保して、その恣意を抑制するとともに、取消事由を処分の相手方に知らせることにより、これに対する不服申立の要否その他についての便宜を与えるためであると解せられる。したがつて、取消通知書に記載すべきことが要求される附記の内容および程度は、相手方において、当該取消処分がいかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用してなされたがを記載自体から了

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