行政についての訴訟判決

行政についての訴訟判決

  • ◆S50. 5. 9 大阪地裁 昭和48(行ウ)60 青色申告承認取消処分の取消等請求事件(16)◇

 

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知しうるものでなければならず、単に抽象的に処分の根拠規定を示すだけでは、それによつて当該規定の原因となつた具体的事実関係をも当然に知りうるような例外の場合を除いては、法の要求する附記としては不十分であるといわねばならない。また右附記の内容として右各号を掲げるほかに、若干の文言が記載されていたとしても、それが抽象的なものであつて単に号数を掲げたのと異ならないとみられる場合にも、附記の内容が不十分であるといわねばならないことはいうまでもない(もつとも、同条一項のうち四号については、単に条項号数を記載することをもつて、附記理由として十分であるとみうるであろう)
ところで、取消処分の理由として同条項各号のうち二つ以上の号数が掲げられている場合において、その一つでも理由附記として十分であると認められるときは、他の理

由が附記として不十分であつても、結局当該取消処分は裁量権の濫用にあたる場合は格別適法であるといわねばならないから、以下において、本件取消処分の理由附記の適否を一号と三号のそれぞれについて考えてみる。
2 一二七条一項三号の附記の適否
便宜上先づ三号の附記の適否について考えてみる。
本件取消通知書には、同号による「取消処分の基因となつた事実」として、「所得計算上収入に計上すべきものを除外し、仮装名義で銀行に預金をし所得を過少に申告している」旨記載しているのみであることは前示のとおりであるところ、右のような記載は単に同号

数のみを記載しただけの場合と実質的に異なるところがないというべきでありこのような理由附記の内容が取消理由の附記として不十分であることについては多言を要しないであろう(最判昭和四九・四・二五民集二八・三・四〇五、最判昭四九・六・一一判例時報七四五・四六)。
3 一二七条一項一号の附記の適否
同号は、内国法人がその事業年度に係る帳簿書類の備付け、記録又は保存が一二六条一項に規定する大蔵省令で定めるところに従つて行なわれていないことと規定しているところ、一二六条一項の委任に基づく法人税法施行規則(昭四〇大蔵省令一二号は、帳簿、書

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