行政についての訴訟判決

行政についての訴訟判決

  • ◆S50. 5. 9 長崎地裁 昭和46(行ウ)3 損害賠償請求事件(2)◇

 

前ページへ  次ページへ

れ、従つて、地方公共団体(諌早市)の公権力の行使に当る市長がその職務行為として行つたものにほかならない。
しかるに、該免職処分は、次に主張するごとき理由によつて違法たるを免れず、かつ、かように違法な免職処分が行われるに至つたのは、諌早市長の後記のごとき故意または過失に基づくものであるところ、原告は、右免職処分の結果後記のような損害を蒙つた。
3 原告に対する免職処分は、違法かつ無効のものである。
(一) 原告がなした辞職申出は、原告の自発的な意思に基づくものではなく、訴外Bの強迫によるものである。
すなわち、原告は、昭和四五年一二月一四日、諌早市教育正常化協議会理事、諌早中学校P・T・A会長、自由民主党所属諌早市会議員である右Bの要請によつて、諌早市内道具屋旅館において同訴外人と面談した

が、その際、同訴外人は、同市で同年一一月一三日に行われた長崎県教職員組合関係の統一行動に原告の長男である訴外Cが参加したことをとらえ、かつ、右Cが同統一行動に先立つて開かれた同訴外人所属の諌早中学校職員会議の席上で暴言を吐いたとして、原告に対し、「あなたが諌早市の教育委員として在職することは適当でない。多くの市会議員は、教職員組合の一一・一三統一行動に関連して、あなたに疑いの目を持つている。とくにC教諭の『暴言問題』以後は多くの議員が激昂している。あなたが辞めないなら、一二月の市会議であなたを呼出し、質問を浴びせてぬきさしならないよう

窮地に陥れる。情勢は緊迫している。あなたも自分の名誉を考えるなら辞表を出すべきだ。」なる趣旨のことを荒々しく言つて迫り、原告が任期終了前退職することに浚巡の色を示すや、さらに、机の上に体を乗り出すようにして、「情勢はそんな生やさしいものではない。逼迫している。最後の時期に来ているのだ。」という趣旨のことを大声で怒鳴りつけて、原告の辞職を強く求めた。これに対し、原告は、かような外部の圧力によつて教育委員長の職を辞するいわれはないと考えたが、他面、もし辞職しなければ市議会においてしつような質問責めに逢い、苦しみを受けることは必至と思われ、

前ページへ  次ページへ





おすすめサイト






-