行政についての訴訟判決

行政についての訴訟判決

  • ◆S50. 5. 9 長崎地裁 昭和46(行ウ)3 損害賠償請求事件(6)◇

 

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は、本件訴訟の提起及びその追行を本件訴訟代理人両名に依頼したが、その際、右両名に対し、着手金として各金五万円を支払い、かつ、本件訴訟終了後に各金二〇万円を支払うことを約した。従つて、右合計金五〇万円の支出は、被告代表者(諌早市長)の違法行為によつて原告の蒙つた損害というべきである。
6 叙上の次第であるから、公共団体たる被告に、原告に対し、公権力の行使に当る市長がその職務を行うについて違法に加えた損害合計金九〇万一、八三四円を賠償し、かつ、原告の名誉を回復するために必要な前叙処分を行うベき義務がある。
そこで、原告は、被告に対し、右金九〇万一、八三四円及びこれに対する本件訴えの変更申立書送達の日の翌日である昭和四六年一〇月二三日から支払済みまで民法所定の年五分の割合による遅延損害金の支払、並びに前叙

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二 請求原因に対する認否
1 請求原因第1項の事実は、すべて認める。ただし、諌早市長が原告の辞職申出に対してなした同意が免職処分に当る旨の主張は、争う。
2 同第2項の事実のうち、諌早市長のなした、地方教育行政組織法第一〇条の同意が、違法のものであること、該同意をするにつき、諌早市長に故意または過失があつたこと、及び原告が諌早市長の右同意によつて損害を蒙つたことは、いずれも否認するが、その余の事実は、すべて認める。なお、教育委員会は、地方公共団体の長から独立した教育行政機関で

あつて、その構成員である教育委員の任命の方法や罷免、辞職の方法などについても、その独立性及び中立性から特別の法制が設けられている。従つて、教育委員は、教育長たる教育委員を除き、地方公共団体の長から指揮、監督を受ける立場にない。すなわち、これを要するに、地方教育行政組織法第一〇条は、教育委員は公の職務遂行に支障をきたさないかぎり自由に辞職できることを予定しているものというべきであり、そうであるならば、同条に定める地方公共団体の長の同意は、その性質上行政処分と解すべきではなく、公法上の契約の合意解除と目すべきものである。そして、このことは

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