行政についての訴訟判決

行政についての訴訟判決

  • ◆S50. 5. 9 長崎地裁 昭和46(行ウ)3 損害賠償請求事件(12)◇

 

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られたと主張する同年二月四日より後の同月二二日に至つて発送されていることからしても、明らかである。
また、原告主張の成人式に際して原告の在席を許容したのも、帰するところ、祝賀の式典であることを考慮して、ことさらの混乱を避けるための便宜的な手段にすぎなかつた。
(に)諌早市長が原告の辞職申出に対して同意を与えた後においても、原告に対して教育委員としての報酬が支払われているけれども、これは、教育委員会の事務当局が教育委員としての身分を一般公務員の場合と同様に考え、市長の前記書面による同意(いわば確認のためのものであること、先に主張したとおり。)を免職辞令と誤解して、これに基づいて事務処理をしてきた誤りに由来するものである。
叙上一連の経過からすれば、辞職申出後の原告に対する処遇については、諌早市及

び教育委員会ともに事務処理上若干手違いのあつたことが否定できないが、元来、教育委員の辞職は教育委員会及び市長の同意のみによつてその効果を生ずるのであるから、かような事務処理上の手違いがあつたからといつて、右同意ないし失職の効果に格別の影響を及ぼすものでないことはもちろん、辞職申出に基づいて新たに形成された行政秩序の尊重を不要に帰せしめるわけのものではなく、原告のなした辞職申出の撤回が信義則上許されないものであることには、何ら変わりがない。
四 被告の主張に対する原告の反論
1 被告の主張1の事実のうち、諌早市長が、被告主張

の書面で、原告に対し、原告の辞職申出に同意する趣旨の意思表示をしたこと、原告が、被告主張の日に、被告主張の場所で、諌早市長に対し、辞職願を提出したこと、並びに、諌早市長が、被告主張の日に、秘書課長を原告の許に派遣して、被告主張の辞職願の作成日欄の補完を求め、原告が、同欄に原告主張の日付の記入をしたことは、いずれも認めるが、その余の事実は、すべて否認する。原告が辞職申出を撤回する以前において、該辞職申出に対し、市長及び教育委員会から同意がなされたことは存しない。これを詳論すれば、次のとおりである。(一)原告は、昭和四五年一二月一五日の教

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