行政についての訴訟判決

行政についての訴訟判決

  • ◆S50. 6. 9 岐阜地裁 昭和47(行ウ)3 行政処分取消請求事件(3)◇

 

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保険診療報酬請求書審査委員会(以下本件委員会という)は、合計四五名の委員で構成されている。
本件委員会は、診療担当者からなされる診療報酬請求につき、これを審査する権限を有し、その行使は、国民に不利益を課することもあるという重大な職務を負つているにも拘わらず、右違法な構成の下で本件処分を行なつたものであるから、本件処分は、重大かつ明白な瑕疵があるものとして無効であり、少なくとも取消し得べき処分である。
(三) 弁明の機会の供与の手続を欠く行政処分
被告は、本件処分をなすに当り、原告に対し何んら弁明の機会を与えなかつた。
処分者が、国民に対し不利益を課す行政処分をなす場合に、事前に被処分者に対し弁明の機会を与えるべきことは、行政処分を適正ならしめるため要請される行政上の原理であり、右機会を与

えないでなされた本件処分は取消し得べき処分である。
4 よつて、本件処分には重大かつ明白な瑕疵があるから、その取消しを求める。
二 1 本案前の答弁
被告は、これを健康保険の場合についていえば、健保法四三条ノ九、五項の規定により、請求原因1のとおり、審査及び支払に関する事務を委託され、また、基金法一三条三項の規定により、右事務を行なう場合、保険者等とそれぞれ契約を締結し、右契約の範囲内で、診療報酬請求の当否を審査しその支払を行なつているものであり、A及びBに関する減点は、保険者が、診療担当者から診療報酬請求を受け、こ

れを支払うまでに当然とられるべき過程の一環として、保険者が一定金額の支払意思を決定するに先立つて行なう内部的判断作用に過ぎず、診療担当者が、個々の診療行為を行なう都度法規の基準に従い当然に取得する具体的診療報酬請求権に変動な生ぜしめるものではないから、右減点を以つて国民の権利、義務に影響を与えるものとはいえず、公権力の行使に当らない。また、被告は、基金法全体の趣旨に徴すれば、行政庁に当らず、行政事件訴訟法における取消訴訟の被告適格を有しない。
よつて、本訴は不適法であるから、これを却下することを求める。
2 請求原因に対す

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