行政についての訴訟判決

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  • ◆S50. 6.11 大阪高裁 昭和49(行コ)19 所得税青色申告承認取消処分取消請求控訴事件(5)◇

 

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体についてその真実性を疑うに足りる相当の理由があると判断して、昭和四四年五月一二日付で昭和四〇年一月一日にさかのぼつて右青色申告承認を取り消す処分(以下当初取消処分という)をなした。
3、控訴人は、右取消処分の理由記載不備を理由に、所定の手続を経た上、右処分の取消を求める訴訟を提起した。
4、被控訴人は、昭和四七年三月九日、理由記載の不備を認めて自ら当初取消処分を取り消したので、右訴訟は控訴人の取り下げにより終了した。
5、被控訴人は、右同日付で取消処分の基因となつた該当条項(法一五〇条一項三号)及び具体的事実を記載し、前記理由不備の瑕疵を補正した上、当初取消処分と同様の本件取消処分をなした。
6、控訴人は右処分につき、同年四月二六日異議を申立て、同年七月二四日右申立が棄却されたので、同

年八月二三日審査請求をしたが、その後三ヶ月を経ても裁決がないため、裁決を経ずに本訴を提起した。
(二)、以上の事実関係の下において控訴人の主張は、要するに、法一五〇条一項各号に定める青色申告承認の取消事由が、取消処分通知日を基準として五年の保存義務期間を経過していない帳簿書類に存することが右取消権の成立要件であるとし、その根拠として、青色申告者の帳簿書類の保存義務期間を五年間と法定したのは、更正処分の除斥期間の最長期が五年であることに合わせたものであつて、税法上のあらゆる場合に対象となるべき帳簿書類は右保存期間内のものに限られる

ことを前提とし、右期間経過後のものは対象とすべきでなく、かく解しなければ昭和四九年四月二五日および六月一一日の最高裁判所判例は空文化することなどを主たる論点とするものである。
しかしながら、青色申告制度は、誠実で信頼性のある帳簿書類の記帳を約束した納税者が、その帳簿書類に基づいて所得額を正しく算出して納税申告することを期待し、納税者に各種の特典を付与するものであるから、この期待を裏切つた納税者が右特典を剥奪されることは法の当然予定するところといわねばならない。本件においても問題の帳簿書類の保存期間内に国税局の調査が行なわれ、法一

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