行政についての訴訟判決

行政についての訴訟判決

  • ◆S50. 5.15 東京高裁 昭和49(行コ)38 異議申立決定取消請求控訴事件(2)◇

 

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被控訴人の負担とする。」との判決を求め、被控訴人は控訴棄却の判決を求めた。
当事者双方の事実上、法律上の陳述、証拠の提出、費用、認否は、次に記載したほかは、原判決事実摘示(但し、原判決五枚目表七行目「二 被告の本案前の申立ての理由」とある部分から六枚目表八行目「関東信越国税不服審判所長に対し審査請求をした。」とある部分までを除く)のとおりであるから、ここにこれを引用する。
(控訴人の陳述)
原判決は、「異議決定にどの程度の理由を付記すべきかは、不服申立制度の趣旨から、異議申立の理由に応じて或いは詳細に、或いは簡単になせば足りる。」旨の控訴人の主張を排斥するにあたり、「異議申立の基となる更正決定処分の通知のそれと相まつて理由が明らかとなるなどの場合には、まさしく被告(控訴人)主張のように認められ

るが、更正処分の理由が明らかでない本件においては、被告(控訴人)の前記主張は、認められない。」旨判示した。
しかしながら、右判示の論法によれば、白色申告に対する更正に対しても、その理由を付記しなければならないということに帰着し、このことは、右の場合には、理由付記を要しないとした所得税法一五五条二項に違反することとなる。
以下、所得税法一五五条二項の趣旨について詳述する。
昭和二二年に、所得税は、戦前の賦課徴収制度から申告納税制度に切り換えられたが、当時の所得税法(昭和二二年法律第二七号)四六条五項では、更正・決定の通

知について「政府は、前四項の規定により更正又は決定をなしたときは、これを納税者に通知する。」とのみ規定し、単に所得金額及び税額を通知すれば足りるとしていた。
その後、昭和二五年法律第七一号改正において所得税法に青色申告制度が採り入れられ、同法四六条の二第二項(現行法では一五五条二項に相当する。)に、「政府は、青色申告書について更正をなした場合においては、前条七項の規定による通知には、同項の規定により附記する事項に代えて、更正の理由を附記しなければならない。」と追加規定された。
この改正は、日本における恒久的な租税制度を立案

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