行政についての訴訟判決

行政についての訴訟判決

  • ◆S50. 5.15 東京高裁 昭和49(行コ)38 異議申立決定取消請求控訴事件(8)◇

 

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処分は相当であります。」と記載され、昭和四二年分及び昭和四三年分についても、所得金額が、昭和四二年分は「二五一万八、九七〇円」、昭和四三年分は「二七九万五、一六二円」である点を除き、全く同一の理由を記載して原告に通知した。
7 前項被告の決定(以下単に「本件異議決定」という。)は、原告に何ら意見を述べる機会をも与えずになされたものであり、行政不服審査法二五条に違反し、違法なものである。
8 また、本件異議決定には理由不備の違法がある。すなわち、行政処分には処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに処分の理由を相手方に知らせて不服の申立てに便宜を与える趣旨から理由を付すべきものとされ、とくに、国税に関する異議決定については、行政不服審査法四八条、四一条の一般的規定にとどまらず、国税

通則法八四条で理由付記を命じ、かつ、原処分の全部又は一部を維持する場合にはその維持される処分を正当とする理由を明らかにしなければならないとされているのであり、したがつて、異議決定に付記される理由は、処分の公正妥当性と納税者の攻撃防禦権とを保障し、原処分の内容を確定しうる程度であることを要するのに、本件異議決定に付記された理由は、極めて形式的あるいは抽象的であり、法の定める要件を欠いたものであつて、理由を付記したことにはならず、違法である。
9 よつて、原告は、本件異議決定の取消しを求める。
二 被告の本案前の申立ての理由

1 国税に関する処分に対する不服申立ては、異議申立てと審査請求の二段階の手続をとつており、両手続とも簡易迅速な手続によつて国民の権利利益の救済を図り、行政運営の適正を確保するための制度であることにおいては変りはないか、両手続は性格を異にし、異議申立ての目的は自己の反省であり、その作用は行政救済的性格のほか、処分庁の再処分的手段としての性格を有しているものである。
2 異議申立ての性格が右のようなものである以上、仮りに異議申立て自体に固有の瑕疵があるとしても、審査請求に対する裁決を経たうえその裁決を対象として争えば、行政救済

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