行政についての訴訟判決

行政についての訴訟判決

  • ◆S50. 5.15 東京高裁 昭和49(行コ)38 異議申立決定取消請求控訴事件(10)◇

 

前ページへ  次ページへ

ことは不可能であつて、調査は著しく難渋したため、やむを得ず関係取引先の調査をし、原告の確定申告が適法になされていないという事実が明らかとなつたことに基づいて、本件更正決定処分を行なつたものである。
しかも、本件更正決定処分は青色申告書にかかるものでないから、右処分の理由を明示しなければならないとする法律上の根拠は全くないものであり、本件更正処分は何ら違法の点はない。
2 被告は、原告提出の異議申立書の理由が不明であるため、昭和四五年二月三日付文書で、昭和四一年分、同四二年分、同四三年分の事業所得の内容がわかる収支計算書の提出を求めたが、原告はこれに応じなかつた。
また、昭和四五年四月一五日被告所属職員二名を異議申立調査のため原告方に臨場させ、原告の希望により付近の栄町公民館において面接したが、

その際原告は、異議申立てに関係のない長野民主商工会事務局長P1ほか三名を立ち合わせ、テープレコーダー等を係員の面前に出すなどして、「原処分の内容を具体的に説明されたい。それを説明しなければ調査に応じられない。」などと主張するのみで、調査に協力をしなかつた。
もともと、行政不服申立制度は国民の権利利益の救済とともに行政の適正な運営を図るためにとられた制度であり、原被告が協力して不服に対する調査、審理がなされるべきであり、この協力が得られぬ限り原処分関係書類を再検討して異議決定せざるを得ないものである。
しかし、被告としては、

口頭で原処分の推計の過程(収入金額、適用した所得率及び特別経費額)を説明したのに、原告は「抽象的な説明ではだめで、原処分の計算内容を詳細かつ具体的に明示しなければ、調査、質問に対しても一切応じない。」と主張するのみで、異議の具体的理由及び確定申告を正当とする具体的事情の一切について、原告自ら意見を求べることを拒否した。
なお、原告から口頭で意見を述べたい旨の申立てはなかつたか、被告は原告に対し日時、場所を指定するなどして積極的に意見を述べることを期待したが徒労に帰した。このような状況で意見が述べられないときは、異議審理庁は意見陳

前ページへ  次ページへ





おすすめサイト






-