行政についての訴訟判決

行政についての訴訟判決

  • ◆S50. 5.15 東京高裁 昭和49(行コ)38 異議申立決定取消請求控訴事件(11)◇

 

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述を待つまでもなく、原処分と同様の調査により、原処分関係資料及び原告の取引先調査を行なつて、異議に対する決定を行わざるを得ないものであつて、本件異議決定処分については何ら行政不服審査法二五条の規定に反した点はない。
3 異議申立ての決定に付記する理由には、すべて決定の内容たる判断の経過及び過程を詳細に記載しなければならないものと一般的に論定することはできず、不服申立ての趣旨及び理由が具体的詳細なものであれば、これに対応して右決定の理由もおのずから具体的詳細であることを要するが、その不服事由が法律上無意味なものであるとか、あるいは単に不服であるというだけで、不服の事由を具体的に明らかにしない本件のような異議申立事由に対しては、いちいち具体的に教示する義務はないし、また、本件異議決定の記載によつてもその判断を

導いた経過を理解することができ、原告主張のような点まで詳細でなければならないとは解せられない。
本件異議決定の理由記載は極めて形式的であり法の定める要件を欠いたとする原告の主張は何ら理由はなく、本件異議決定は適法であつて、その理由付記に何らの瑕疵はない。
4 仮りに、本件異議決定に理由付記についての瑕疵があつたとしても、原告は、本件訴えに先だち国税不服審判所長に対し、本件更正決定処分の取消しを求めて審査請求をし、被告はこれに対し、原処分の理由について各年分別に収入金額、材料費及び一般経費その他の一般必要経費と、それぞれの認

定根拠を掲げた答弁書を提出し、右答弁書副本は原告に送達され、これに基づいて原告は反論書を提出している。
異議申立てについての決定は一個の行政処分ではあるが、それ自体完結的な行政処分と解すべきではなく、審査裁決に至るまでの一連の手続の一環をなすものであるから、一連の手続を通じて一体として公正な行政手続が保障されれば足りるものである。
また、決定の理由付記の必要性の理由が、異議決定庁の判断の慎重合理性を担保し、不服申立てに便宜を与えるためであると解されるから、前記答弁書副本の送達により既に理由付記不備の瑕疵は治ゆされているもの

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