行政についての訴訟判決

行政についての訴訟判決

  • ◆S50. 5.15 東京高裁 昭和49(行コ)38 異議申立決定取消請求控訴事件(12)◇

 

前ページへ  次ページへ

である。
第三 ゛証拠(省略)
○ 理由
一 請求原因3(本件更正決定処分のなされた事実)、4(本件異議申立ての事実)、6(本件異議決定及びこれに対する理由記載)については当事者間に争いがなく、原告が昭和四五年五月一四日本件異議決定に対して関東信越国税不服審判所長に対し、審査請求をしていることは成立に争いのない乙第四号証の一ないし四により認められる。
二 そこで、被告の本案前の申立てについて検討する。
国税通則法一一五条一項本文は、不服申立手続の履践を訴提起の要件としているが、これは租税の賦課に関する処分が複雑かつ専門的であるとともに大量、回帰的な性質を有するところから、税務行政庁の知識経験を利用して簡易迅速な方法で納税者の救済を図ると同時に、税務行政の統一的運用に資する趣旨である

と解される。しかし、この手続も簡易迅速に処理されない場合、あるいは、これまでの手続の経緯から見て明らかに救済が得られないと認められるような場合にまでも不服申立手続を履践しなければ訴提起をなすことができないと解することはなく、同条一項ただし書はこの趣旨を明らかにしたものと解されるのである。
本件においては、昭和四五年七月二〇日の本訴提起に先だつて原告が適法に審査請求をしたことは前示のとおりであるところ、その後三か月以上を経てなお裁決がなされていないから、その裁決を経ることについての形式的瑕疵は治ゆされたというべきであるばかりでなく

、前記不服申立前置の目的から考えても、その救済には訴提起をすることに意味を有する場合にあたるものというべきである。
また、中間処分ともいうべき異議決定に対して訴えを認めることは、訴えが錯綜して収拾がつかないことになると主張するが、原告が本件において主張する異議決定についての違法は、後に述べるように、審査請求による裁決手続で治ゆさせることはできないものであるから、この決定をもつて中間処分視すべきものではなく、また、国税に対する不服申立制度の趣旨が簡易迅速の処理により行政救済を図るものであるという目的から考えるならば、訴えが錯綜して

前ページへ  次ページへ





おすすめサイト






-