行政についての訴訟判決

行政についての訴訟判決

  • ◆S50. 5.15 東京高裁 昭和49(行コ)38 異議申立決定取消請求控訴事件(13)◇

 

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収拾のつかないような事態を招くことのないよう行政庁が簡易迅速に処理すれば足りるのであつて、混乱錯綜を恐れて迅速な権利救済を認めないとすることに、本末顛倒であつて、とうていこの主張は最採用しえない。
したがつて、本案前の申立ては理由がない。
三 次に、異議決定通知の理由付記について検討する。
国税通則法(昭和四五年法律第八号による改正前の法律、以下同じ)七五条によれば、「国税に関する法律に基づく処分に対する不服申立てについては、この節(第八章不服審査及び訴訟 第一節不服審査)及び他の法律に別段の定めがあるものを除き、行政不服審査法の定めるところによる。」と規定し、異議申立についての決定に関しては、同法の同節中及び所得税法に別段の定めがないから、行政不服審査法の定めるところによるべきであるが、行政

不服審査法四八条により準用される四一条一項によれば、異議申立てについての決定は、書面で行ない、かつ、理由を付さなければならないものとされている。
ところで、この決定に理由を付することを要するとした趣旨は、処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を相手方に知らせて更に権利救済を求めるべきであるかどうかについて考慮する際の便宜を与えることを目的とするものと解されるから、処分庁の判断の根拠を納税者に理解できる程度に具体的に記載すべきであり、このことは本件のように原処分が更正処分である場合にそれが青色申

告についてのものであると白色申告についてのものであるとを問わず、少くとも異議決定の段階においては異なるところはないものといわねばならない。
まず、異議決定に付記すべき理由は、異議申立ての不服理由に応じたもので足りる旨の被告の主張についてみるに、異議申立ての基となる更正決定処分の通知のそれと相まつて理由が明らかとなるなどの場合にはまさしく被告主張のように認められるか、成立に争いのない甲第四号証の一ないし三によれば、本件異議申立ての前提たる本件更正決定処分の通知書の処分の理由欄には、「調査の結果右のとおり更正します。」との記載があり

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